はしって走って疲れてもはしょれない。
急がなくちゃ、急がなくちゃ。
君の元へしっかり届けるために。
溢れ出てくる君への想い。
どうしたら君へきちんと届くのだろう。
今の気持ちを忘れないうちに。
一刻でも早く君のところへ。
少しでも早く君の元へ。
忘れるはずはないけれど、万が一っていうことがあるから。
はしる、はしる。
筆がはしる。
止まることを知らず、握力との戦い。
頭の中ではどんどんいろんな言葉が浮かぶけれど、いつまで経っても筆は追い付かない。
周回遅れの言葉ばかり書いてしまう。
だから、急ぐんだ。
今のリアルタイムの現状の進行形の言葉を書きたいから。
はしる、はしる。
筆がはしる。
伝えたいこと書きたいことは、どこまでも。
そんな想いを込めて書いたラブレター。
はしり書きのラブレター。
読めないよ、なんて言わないで。
すべてとは言わないけれど、少しだけでも読み取ろうとしてほしい。
想いも言葉も、ぎっしり詰まっているから。