いろいろ誘われる。
君の笑うツボはよくわからない。
なにがおもしろいのかわからない。
それでも、なんにでも、よく笑う君を見ていると、俺も笑えてくる。
「なんかいいな」って。
上品に手で口を隠しても。
引き笑いでも。
やたら声が甲高くても。
おっさんみたいでも。
やたらと手を叩いでも。
パンツが見えそうなくらい足を広げても。
どれだっていいんだ。
君が笑えば、どれだっていいんだ。
見た目はもちろん大切だけど、それ以上に大切なものがきっとあるんだ。
笑っている君を見ると、そう思える。
なにがそんなにおもしろいのか。
よく笑う君を見ていると不思議な気持ちになる。
そして羨ましくなる。
笑い方を気にしていたら、きっと毎日がつまらない。
笑い方を気にしないっていうのは、君の本当の姿を見せているんだ。
まわりを気にせず、君が楽しいと思えることに笑うから。
それってすごいことなんだ。
俺は笑う君を見て、勝手に距離を縮める。
少しくらいなら、いろいろ、笑って許してくれそうだから。
君の笑い声はもう覚えた。
君が笑えば、どこにいるかすぐにわかる。
笑い方だけじゃなく、笑い声もいいから。
君の笑い声だけで笑える。
声だけで笑えるって、ありがとう、というしかないよ。
君の笑い声だけで飯が食える。
飯食って寝ればまた明日君に会えるって、うれしい、というしかないよ。
笑うツボはよくわからない。
なにがおもしろいのかわからない。
でも笑っている君を見ると、俺も笑える。
笑っている君を見ると、想像しちゃう。
「一緒にいたら楽しいだろうな」って。