子供のころやった遊びは大人になってやるとすぐに飽きる。
笑ったら負け。
動いたら負け。
そんなこと誰が決めた?
うん、俺が勝手に決めたんだ。
何度も何度も見てしまう。
なにも変わらないのに。
変わってくれることを望みながら。
いろんな想像が頭の中を駆け巡る。
いろんな葛藤が心の中で戦い続けてる。
君は今なにをしてる?
俺のこと無視してるの?
なにか別事してるの?
考え事してるの?
俺の顔が照らされる。
希望なのか絶望なのか。
俺のしょうもない顔が、一瞬、映る。
笑ってみる。
しょうもない顔がさらにしょうもなくなる。
焦り、苛立ち、不安…。
ネガティブ満載のしょうもない顔だ。
笑ったら負けって俺が決めたのに。
もう負けてるよ、って笑ってみた。
笑わなくちゃ、やってられないからね。
動いたら負けって俺が決めたのに。
もう負けてるよ、って動いてみた。
指先を何度も何度も動かした。
ずっと前からなにも変わらないのに、動いちゃう。
ほんの少しの希望を求めて。
ほとんどゼロに等しい希望かもしれないけど、求めて動いちゃう。
君はなにをしてるの?
俺はずっとひとりで遊んでいるよ。
ひとりで遊んでひとりで勝手に負けてるよ。
笑ったら負け。
動いたら負け。
そんな遊び、小さいころにやった以来。
何度見ても画面は同じ。
暗くなった画面に俺の顔が映ったら笑うしかないよ。
何度開いても君からの返信がないんだから。
どのくらいの時間、同じ動きをしているのだろう。
指がつっちゃいそう。
ねえ、君は今なにをしてるの?
俺はいつまで負け続ければいい?
真っ暗な画面に映る俺の顔は、相変わらずしょうもないよ。
もういいかい?まあだだよ。もういいかい…?
また新たな遊びがはじまったよ。