君とラーメン屋に行きたくない訳。
俺はラーメンが好き。
とんこつ、しょうゆ、みそ、しお。
なんでも好き。
美味いラーメン屋があると聞けば、すぐに行く。
少々遠くても、行く。
もちろん、インスタントラーメンも好き。
時間がないとき、お金がないとき、面倒くさいとき。
いつだって、俺の味方でいてくれる。
ラーメン屋に行くのは好きだけど。
君とはラーメン屋に行きたくない。
君もラーメンが好きなのは知ってる。
俺に負けないくらいラーメン好きなことは。
でも、君とは行きたくない。
君と行くと、ラーメンがのびてしまうから。
君との会話に夢中になってラーメンがのびてしまうから。
じゃあ、食べたあとでゆっくり話せばいいじゃない、と言われても。
ラーメン屋で食べたあと席でゆっくり話なんてできないでしょ。
店に気を遣っちゃうでしょ。
あの空気感。
だから君とはラーメン屋には行かない。
君とはゆっくり話したいけど、ラーメンはのびる前に食べたいから。
でも、家でカップラーメンを一緒に食べるのは問題ない。
食べたあとにゆっくり君とおしゃべりできるから。
どうしてもラーメン屋に行きたいと言うのなら。
事前にルールを決めておこう。
注文してからラーメンが出てくるまでは会話OK。
その間だけ話そう。
でも、これはこれで問題が出てくる。
ひとりでカップラーメンを待つ3分は永遠のように長いのに。
君とラーメン屋に行って注文して待つ時間はきっと、あっという間、なんだ。